ユニクロの服が学校制服として正式に採用されたことをご存じでしょうか?
親にも生徒にも「いいこと(メリット)」がたくさんありそうですが、「反面デメリットもあるのでは?」と思う人もいるのでは?
今回はユニクロ学校制服の採用について考えます。
ユニクロ制服採用の概要
さいたま市立大宮北高校がユニクロの商品を新たに学校制服に採用しました。
「生徒、保護者の負担を減らして、選択の幅を広げてあげたい」という趣旨で、コンセプトは「生徒も考える、安価でシンプル、スマートな機能的標準服、ジェンダーレスも重要な要素」。
採用したウエアは学校のオリジナルデザイン(商品)ではなく、ユニクロで一般的に販売されている商品から選定したものになります。
メリットは!?
ユニクロ採用のメリットには次のようなことがあげられます。
・ユニクロの店舗またはオンラインストアで購入できる
・制服一式で以前までの制服価格が約5万円に対して、ユニクロ制服は約1万2000円と安く購入できる
・「ドライカノコポロシャツ」というアイテムは11色もあり、どの色を着てもよいので選択の幅が広い
・スラックスやスカート、セーターの色も選べる
デメリットは!?
ただ次のようなデメリットがあげられます。
・学校での採寸会などは実施してなく、採寸(試着)はユニクロ店舗でのみで、わたしたちのような制服に詳しいスタッフが対応する一般的な制服採寸と異なり、自分たちでサイズやアイテムを決める(アドバイスを受けられない)
・成長にともなうサイズ直しは「パンツの裾直し」しか対応していない
・学校専用(オリジナル)のデザインではないので、学生服が本来持つ「団体感」や「連帯感」などが生まれにくくなる(決められた中でのアレンジなので完全な私服校よりはいいのですが)
・決まった既成のサイズしかなく、身体のサイズが大きい生徒や小さい生徒、身体の不自由な生徒用の個別の別注対応ができず、スポーツ強豪校ではサイズがあわない生徒が多くでることが予測される
・【納期対応】制服メーカーのような短納期対応ができない
・【リピート性】ユニクロの長く取り扱いが続きそうな定番アイテムを採用するも販売終了になったときは「別のアイテムに変更する」などの対応が必要
・制服デザインで学校の特定ができなくなり、犯罪発生の抑止力が低下する
・一般的な学校制服のタータンチェックスカートに比べてかわいくない
まとめ
ユニクロの制服にはいろいろなメリットがあります。特に制服の準備する金額をおさえることができるのはいいですよね。
ただ学校制服の価格が高いのには、それ相応の理由があります。そこも制服販売店の社員としてはそこも知っていただけるとうれしいです。
■今回のポイント
- さいたま市立大宮北高校がユニクロの商品を学校制服に採用
- 「生徒、保護者の負担を減らして、選択の幅を広げてあげたい」という趣旨
- 採用制服はユニクロで一般的に販売されている商品から選定したもの
- メリットは価格が安く、選択肢が広い
- デメリットは制服専門店の細かなアドバイスや成長にともなうお直しサービスがない
- サイズの種類が少なく、特別な仕様やサイズで制作することができない
- 納期対応できないので在庫のある商品しか選べれない