制服販売店で店員として働いているNaNaです。
この道20年以上、毎日たくさんの学生さんの制服選びのお手伝いをさせていただいています。
お子さんの入学が近づくと、わくわくする気持ちと同時に、制服選びの不安を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
特に、お子さんが標準体型ではない場合、「うちの子に合うサイズがあるのかな?」「せっかく買っても、すぐに着られなくなったらどうしよう…」といったお悩みを聞くことがよくあります。
今回は、そんな不安を少しでも解消できるよう、ぽっちゃり体型のお子さんの制服選びで失敗しないためのコツをお伝えしますね。

「うちの子に合う制服、あるのかしら…?」親御さんのよくあるお悩み
お子さんの制服選びで、特にぽっちゃり体型のお子さんをお持ちの親御さんからよく悩みを耳にします。
「標準的な体型ではないから、既製のサイズの制服が合わないんじゃないかと不安です。」
「うちの子、ちょっとがっちりしてるから、市販の制服だとキツいんじゃないかしら?」
と心配されるお声は本当に多いです。
特に、メジャーで測ってみたお子さんの寸法と制服のサイズ表を見比べても、実際に試着してみないと分からない部分も多いですよね。
他にも「大きめサイズを選ぶと、ダボついて見えたり、動きにくかったりしないか?」という心配。
成長を見越して大きめを選ぶと、だらしなく見えたり、動きにくくてお子さんが嫌がらないか、というご心配もよくわかります。
せっかくの新しい制服、格好良く、そして快適に着てほしいですもんね。
また「成長期なので、どのくらいのサイズを見越して購入すべきか?」という悩み。
お子さんはこれからぐんと成長する時期。だからこそ、「どのくらいの余裕を見たらいいのか」「すぐにサイズアウトしてしまわないか」と悩まれるのは当然です。特に、中学・高校の3年間となると、身体の変化は本当に大きいですよね。
これらの悩みよくお聞きしている、切実な声なんです。
でも大丈夫、安心してください。これらの悩みを解決していきましょう!
失敗しないサイズ選びの秘訣
では、実際に制服を選ぶ際の具体的なアドバイスをお伝えします。
まず、大前提としてお話ししたいのは、「相撲部に入るなど、身体を意図的に大きくしていく生徒さんでなければ、横幅は通常のゆとり幅以上に極端にゆとりをとる必要はわたしの経験上はない!」と考えています。
学生さんの成長に伴う制服の対応は、「横幅」よりも「縦の長さ」の方、つまり「身長の伸びを考える」方が圧倒的に重要なんです。
もちろん、適度なゆとりは必要ですが、大きすぎるとかえって動きにくかったり、だらしなく見えてしまいます。
大切なのは、お子さんの成長を見越した「適切なゆとり」を持たせることです。

それでは、アイテム別に詳しく見ていきましょう。
【ブレザー】
ブレザーは見た目の印象を大きく左右するので、慎重にサイズ選びをしましょう。
■前ボタンを留めて「こぶし1つ分以上」のゆとりを!
ブレザーのゆとりは、前ボタンを留めた状態でお腹と服の間にこぶし1つ分以上のゆとりがあればOKです。
冬場にセーターやベストを中に着込む予定であれば、そこからさらに少し余裕を見てもいいかもしれません。
ただし、あまりに大きすぎると他の箇所が連動して大きくなりますので、肩が落ちてしまったり、袖が長すぎて不格好に見えたりするので注意が必要です。
■袖丈は「伸ばせる仕様」をチェック!
最近の制服は、袖丈が伸ばせる仕様になっているものが増えています。
袖丈が伸ばせる仕様の制服であれば、長くても指を伸ばした時に親指が隠れるか隠れないかくらいの袖の長さのブレザーのサイズを選びましょう!
【スラックス】
スラックスは、制服の中でも特にサイズ感が重要になるアイテムです。
スラックスのウエストサイズは、お腹とスラックスのスウエストまわりの間に「こぶし1つ分」が入るくらいのゆとりがあればOKです。
これ以上大きくしてしまうと、ウエストのサイズに連動して「もも回り」や「お尻回り」、「裾幅」も広くなり、ぶかぶかで動きにくくなったり、見た目にも「やぼったく」なってしまいます。
特に、ウエストサイズが大きい生徒さん(ウエスト実寸で100cm以上)は、ご自身のウエストぴったりか、あまりゆとりを見ずにスラックスのサイズを選ばれるケースも多いですよ。
例えば、ウエストが実寸で100cmの生徒さんが、ウエスト100cmのスラックスを履いてみると、案外ゆとりがあると感じることも珍しくありませので、必ずいくつか異なるサイズを試着して、屈伸運動したり歩いてみたりして、動きやすさとシルエットを確認しましょう!シルエットは前からだけでなく、後ろからもチェックして、遠くにお尻まわりのゆとりも見てくださいね。
ちなみにスラックスのウエストサイズの調整範囲(お直しできる範囲)には限界があるので注意してください! 制服のスラックスは、購入後にウエストサイズを広げられるのは2cm程度が限界です(縫い代の部分をほどいて浅く縫い直す作業になります)。
お気をつけください。
股下の長さは、裾の内側に折り返しの生地があるので+8cmくらいまでは伸ばせますよ。
【スカート】
スカートは、基本的には採寸したウエストのサイズ寸法とズバリ(イコール)をオススメしています。
アジャスター(ウエスト調整機能)付のスカートも増えてきていますし、スラックスのようにベルトでしめることも出来ませんしね。

試着は「制服選びの最大のチャンス」です!
ここまで具体的な説明をしてきましたが、何よりも大切なのは「試着」です。
採寸に来られる生徒さんの中には、「試着は面倒だから…」とおっしゃる方もいますが、ちょっと待ってください!
制服は高価な買い物ですし、毎日着るものです。だからこそ、後悔しないためにも、試着の時間を大切にしてほしいのです。
いろんなサイズを試着しても、お子さんにあうサイズがないこともあります。その時はお店の人に相談しましょう!
納期はかかりますが、制服メーカーでは既成のサイズ規格ではサイズがあわない生徒さんがいれば、特別なパターンで制服を作成してくれます!
「どんな生徒にも同じデザインの制服を着てもらう」ための体制があるのが、一般的なアパレルと制服メーカーとの大きな違いですね。
まとめ

制服選びは、お子さんの成長を実感する大切な機会でもあります。
「ぽっちゃり体型」だからといって、制服のサイズ選びを妥協する必要はまったくありません。
お子さんに合ったサイズの制服は必ず見つかります。
お子様の新生活が、素晴らしいものになることを心から願っています!