最近、女子生徒向けのスラックスを採用する学校が増えています。私のお店の取り扱い校の多くが女子スラックスを採用しています。今増えている、学校制服の女子スラックスについて説明していきますね。
男子スラックスとの違いについて
「女子用というけど、どこが違うの?」という疑問はないですか?大きな違いは「シルエット」です。男性の体型と女性の体型では骨格も大きく違い、スラックスのシルエットが違ってきます。
具体的に言うと、女性が男性用のスラックスをウエストサイズであわせて履こうとすると、ヒップ回りがきつくて入りません。ウエストサイズとヒップサイズの差が女性用のスラックスの方が大きいのです。
LGBTQについて
制服の女子スラックスについて、テレビや新聞・ネットニュースでよく目にします。その理由の1つとして「LGBTQの方に配慮した学校制服の必要性」が叫ばれているからです。LGBTQってご存じですか?
【LGBTQについて】
LGBTQとは、レズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(生まれた時の性別と自認する性別が一致しない人)、クエスチョニング(自分自身の性のあり方を決められない、分からない、または決めない人)など、性的少数者の方を表す総称のひとつです。
現在はLGBTQの方を含め、あらゆる人がいきいきと活躍できる社会環境が求められています。
女子スラックスの種類について
LGBTQのトランスジェンダーの中で、身体は女性で心が男性の方の場合、スラックスでも「女性用シルエットのスラックスは履きたくない」という方も多く、スカートほどではありませんが、女性らしいシルエットが嫌なのだそうです。でも男子スラックスを履くとヒップのサイズがあいません。そこで最近では、外観や見た目は男子スラックスのシルエットに見えて、サイズ的には女性でも問題なく履けるシルエットのスラックスもでています。
アイテム選択の幅が広がる流れ
LGBTQに配慮する考え方として「ジェンダーレス制服」という制服が誕生しています。ジェンダーレス制服とは男性と女性で制服の異なる部分を少なくし、制服アイテムの選択肢を広げ、自由にコーディネイトできる制服の考え方です。
具体的には
・ネクタイ・リボン、どちらを選んでもOK
・スカートでもスラックスでもOK
・シャツの色が複数あり、どの色を選んでもOK
などです。シャツのピンク色があれば、男子生徒もピンク色を選べます。
まだ少ない女子スラックスの着用率
私のお店の取り扱い校でも、女子スラックスを採用する学校が増えましたが、選択の自由といいつつも、実際に女子スラックスを購入される人数は1つの学校で3~5人程度です。まだスカートを選択する生徒が大半です。
学校として女子生徒もスラックスが履ける状況でも、周りの目が気になってスラックスが選択できない生徒もいます。将来的には誰も気にせず、好きなアイテムを自由に着れる世の中になればと思います。
まとめ
私の学生時代は、男子は学ラン・女子はセーラー服が当たり前でしたが、今は多くの学校がブレザースタイルに変わっています。
アイテムやデザインは変わりつつありますが、今後も学校制服というアイテムを販売し、生徒や保護者の皆さんに喜んでもらえるように頑張っていきます!
■今回のポイント
- 多くの学校が女子用スラックスを採用している
- 男子用と女子用の大きな違いはシルエット
- 「ジェンダーレス制服」という制服が誕生し、制服アイテムの選択肢を広げるの考え方
- 実際に女子用スラックスを購入される人数は1つの学校で3~5人程度