女子スラックスを採用する学校が増えています。私のお店が取り扱う学校では、女子スラックスは必ず購入しなくてよい、希望購入アイテムとして採用しています。
なので、採寸の時には皆さんに｢女子スラックス｣についての説明をしています。その時｢男子のスカートはないの？｣ってたまに聞かれます。今回は男子スカートについて話をしますね。
ジェンダー平等の世の中
女子スラックス採用が増加の理由としては、ジェンダー平等が重要視されていることがあります。男性と女性の差をなくそうという流れの中で、私のお店でも学ランやセーラー服をブレザーに変更する学校がたくさんありました。
その理由は｢詰襟＝男子｣｢セーラー服＝女子｣のイメージが強く、男性と女性でデザインなど見た目の差が大きいからです。
男子用のスカートはないの？
ところで｢女性用のスラックスがあるのだから、男性用のスカートもあるの？｣という疑問はないですか？。その疑問の答えは｢ある｣でも｢ない｣でも正解です。
現状、制服として特別に男性用のスカートが開発・製造されて販売はされていません。というのはスラックスの場合は、男性・女性の骨格やサイズの違いで着用できる・できないがありますが、スカートであれば男性・女性の体型の違いに関係なく着用ができるからです。スラックスのようにウエストとヒップの差を気にせず、ウエストサイズさえあえば着用できます。
あとはスカートを履く・履かないは生徒本人や学校の判断次第となります。物理的には男子生徒も制服のスカート着用は可能です。
男子がスカートを履きたい場合はどうすればいいの？
では、男子生徒がスカートを履きたい場合はどうすればいいのでしょうか？これは学校ごとに考え方や服装規定のルールがあるので一概には言えません。
ただ「学校が定めている制服のアイテムの中であれば誰がどのアイテムを着用してもＯＫ」としている学校が増えています。流れとしては、まず学校に相談してください。いろいろなことを考慮しながら、今後について真剣に考えてもらえると思います。ちなみに私のお店の取扱い校に関しても、まず相談して欲しいというスタンスです。
男子スカート着用の注意点は？
男子生徒のスカート着用に関しては1つ注意点があります。女性のスラックス(パンツ)スタイルは、日常のファッションとして認知され、違和感を感じません。身体と心の性の不一致の方でなくても、｢動きやすい｣｢肌をだしたくない｣などの理由で、スラックスを履く人もいます。
しかし｢男性のスカートを着るコーディネイト｣はまだ一般的ではなく、どうしても目立ちます。男子生徒が学校でスカートを履くと、女性のスラックス着用ように、｢動きやすい｣など他の目的の着用とは見られず、｢トランスジェンダー｣としてまわりから見られ、本人が発言していなくても、強制的にまわりから断定されてしまいます。トランスジェンダーとまわりに告白(カミングアウト)していない場合は、注意が必要です。
保護者の理解も必要です！
また、学校への相談の前に、親と子どもで話しをする必要があると思います。私は子どもに、そのような告白を受けたことはなく当事者ではないのですが、まず話を聞いて、内容を受け入れる姿勢が大事だと思います。また、専門機関や専門団体への相談もよいと思います。
まとめ
人それぞれ個性があります。｢あんたは男なんだから、ズボンを履きなさい！｣みたいに決めつけるのではなく、多様性を受け入れて、柔軟な対応ができるようになるといいなと思います。
■今回のポイント
- 女子スラックスを採用する学校が増えている
- 学ランやセーラー服をブレザーに変更する学校がたくさんある
- ｢学校の制服のアイテムの中でどのアイテム着用もＯＫ｣の学校が増えている
- 男子生徒がスカートを履くと｢トランスジェンダー｣としてまわりから見られケースも
- 学校への相談の前に、親と子どもで話しをすることも大切
